各製品の特徴 -上腕式血圧計(腕帯巻きつけ型)-
【 オムロン 】
HEM-7600T | HEM-7281T | HEM-7271T | HEM-7511T |
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こちらはオムロンの、高機能・高付加価値モデル。測定精度の向上や日々のデータ管理を効率的にする機能を搭載した商品群です。
左端のHEM-7600Tなどは、今までの血圧計と見た目からして異なる、画期的なデザイン。血圧計の未来を見るような、野心的な製品です。
右側3つの機種に採用されている、腕帯の「フィットカフ」「e-フィットカフ」は、ぴったりと腕にフィットする構造。片手でも扱いやすく、多少位置がずれても正確な測定が可能になっています。
全ての機種でBluetooth通信が可能で、iPhone/Androidスマホ用の無料アプリ「オムロンコネクト」へデータを転送することで、日々の血圧データをグラフ表示などで簡単に分かりやすく管理することが可能です。
なお、オムロンがこれまで提供してきた健康管理ツール「ウェルネスリンク」が2017年の12月でサービス終了することに伴い、オムロンの血圧計のデータをパソコンで管理する事が難しくなりました。
新たにオムロンが提供する「オムロンコネクト」はスマホ限定のサービスなので、パソコンでデータ管理をしたい方の選択肢は、パナソニックの一部製品のみになります。
HEM-7600T | HEM-7281T | HEM-7271T | HEM-7511T | ||
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腕帯 | 本体・カフ一体型 | フィットカフ | フィットカフ | e-フィットカフ | |
腕帯の格納 | ― | × | × | × | |
測定ミス の防止 | 体動エラー | ○ | ○ | ○ | ○ |
不規則な脈エラー | ○ | ○ | ○ | ○ | |
パソコン・スマホ連携 | スマホのみ Bluetooth通信 | スマホのみ Bluetooth通信 | スマホのみ Bluetooth通信 | スマホのみ Bluetooth通信 |
|
メモリー機能 | × | 2人×100回 | 100回 | 2人×90回 | |
早朝高血圧確認機能 | × | ○ | × | ○ | |
平均値表示 | × | ○ | ○ | ○ | |
測定可能 腕周囲 | 22cm〜42cm | 17cm〜36cm | 17cm〜36cm | 17cm〜36cm | |
本体寸法(幅×高さ×奥行き)mm | 120×85×20 (カフ含まず) | 115×86×145 | 115×86×145 | 124×90×161 | |
重量 | 240g | 365g | 330g | 480g | |
電源 | ACアダプター | × | 付属 | 付属 | 付属 |
電池 | 単43A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | |
電池寿命 | 300回 | 300回 | 300回 | 300回 |
HEM-7220 | HEM-7310 | HEM-7132 | HEM-7130 |
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こちらはオムロンのスタンダード機種。適度に使い勝手の良い機能を搭載しています。
家庭用血圧計のトップメーカーであるオムロンの標準機種なので、巻きつけ型の上腕式血圧計を選ぶ際にはこれらを基準に機能の取捨選択をすると選びやすいです。
パソコンなどへの通信機能はありませんが、それらが煩わしく感じる方には、むしろオススメの商品群です。
機能の有無などで機種が分かれていますので、ご自身に必要と思える機能を搭載したものをお選びください。
HEM-7220は、早朝高血圧確認機能が搭載されています。朝の血圧は高いのに、昼間病院などで測定するとそれほどの事はない、といったタイプの高血圧の方は、医師などの治療判断を誤らせるタイプという事で、問題になっています。この機能が搭載された血圧計は、そういった症状を確認するのに役立ちます。
HEM-7310は、本体の上部に腕帯を格納できる機種です。本体から腕帯がダラッと伸びた状態で置かれているのは、見栄え的にちょっと嫌だという方も多いでしょう。そういった方にお勧めなのが、こちらの機種です。また、測定時の体動エラーや不規則な脈を検知するエラーなど、測定ミスを防ぐ機能も付いており、正確に日々の血圧を測定できます。ACアダプターは別売りです。
HEM-7132は、機能的には上のHEM-7310とほぼ同様の機種です。ただし、こちらは腕帯を本体に格納できず、またメモリー機能を利用できる人数が1人に減っています。その分本体の寸法はこれまでの機種に比べて一回り小さく、コンパクトに収納したい方にはオススメです。
HEM-7130は、これまた上のHEM-7132と、本体に関してはほぼ同じ機種です。本体寸法や重量など全く変わらないスペックですが、腕帯が変わっており、こちらは昔ながらのソフト腕帯になっています。この腕帯に慣れ親しんでいて、むしろこちらの方が扱いやすいという方にはオススメです。
HEM-7220 | HEM-7310 | HEM-7132 | HEM-7130 | ||
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腕帯 | フィットカフ | フィットカフ | フィットカフ | ソフト腕帯 | |
腕帯の格納 | × | ○ | × | × | |
測定ミス の防止 | 体動エラー | ○ | ○ | ○ | ○ |
不規則な脈エラー | × | ○ | ○ | ○ | |
パソコン・スマホ連携 | × | × | × | × | |
メモリー機能 | 90回 | 2人×60回 | 60回 | 60回 | |
早朝高血圧確認機能 | ○ | × | × | × | |
平均値表示 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
測定可能 腕周囲 | 17cm〜32cm | 17cm〜36cm | 17cm〜36cm | 22cm〜32cm | |
本体寸法(幅×高さ×奥行き)mm | 123×85×158 | 183×99×230 | 107×79×141 | 107×79×141 | |
重量 | 380g | 640g | 280g | 280g | |
電源 | ACアダプター | 付属 | 別売 | 別売 | 別売 |
電池 | 単3A・M電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | |
電池寿命 | 300回 | 300回 | 300回 | 300回 |
HEM-7200 | HEM-7051 | HEM-7111 |
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こちらはオムロンのシンプル機種。いずれもACアダプターが別売りなので注意。データを自分で管理できて、測定姿勢もしっかり守れる方には、このくらいシンプルな機種でも問題はありません。
各機種の違いは、本体のメモリー回数の差異と、過去何回かの測定結果の平均値を表示する機能の有無程度です。
正直、一般的にこれらの機能はさほど重要性が高いとは思えないので、この商品群をお考えの方には、価格を見て一番リーズナブルな機種を選ぶのがオススメになります。
HEM-7200 | HEM-7051 | HEM-7111 | ||
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腕帯 | ソフト腕帯 | ソフト腕帯 | ソフト腕帯 | |
腕帯の格納 | × | × | × | |
測定ミス の防止 | 体動エラー | × | × | × |
不規則な脈エラー | × | × | × | |
パソコン・スマホ連携 | × | × | × | |
メモリー機能 | 60回 | 30回 | 30回 | |
早朝高血圧確認機能 | × | × | × | |
平均値表示 | ○ | ○ | × | |
測定可能 腕周囲 | 22cm〜32cm | 22cm〜36cm | 22cm〜32cm | |
本体寸法(幅×高さ×奥行き)mm | 123×85×141 | 123×86×141 | 104×64×128 | |
重量 | 340g | 340g | 245g | |
電源 | ACアダプター | 別売 | 別売 | 別売 |
電池 | 単3A・M電池×4 | 単3M電池×4 | 単4A電池×4 | |
電池寿命 | 300回 | 300回 | 300回 |
【 テルモ 】
ES-R800SZ |
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こちらの商品は、テルモ独特の「らくらく腕帯」を採用している機種。アームイン型のように腕帯が本体と一体化していないものの、自分で巻きつける必要はなく腕を通してスイッチを押せば測定が開始されるという物。
一般的な家庭用血圧計の測定方式はオシロメトリック法ですが、テルモの一部機種は医師の測定方法と同じリバロッチ・コロトコフ法を採用しており、腕帯巻きつけ型ではこの機種のみがリバロッチ・コロトコフ法を採用しています。
ES-R800SZは「らくらくソフト腕帯」を採用し、更に血管音を検出する層と加圧用の層が二重のダブルカフになっていて、正確な測定が可能になっています。
ES-W500ZZ | ES-W300ZZ | ES-W100ZZ |
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ES-W500ZZ・ES-W300ZZ・ES-W100ZZは、テルモのスタンダード機種で、見やすい大画面液晶が特徴。一般的な血圧計の画面表示が細かいと感じられる方にはお勧めの商品です。
機能面ではかなりシンプルな商品ですが、体動によるエラー表示機能など最低限必要な機能はしっかり押さえています。また使用しないときには、置時計としても活用可能なデザインです。
ES-W500ZZは、ハード腕帯採用で片手でも正確に巻きやすく、ACアダプターも同梱。
ES-W300ZZは、ソフト腕帯採用でメモリの回数が若干削られており、ACアダプターは別売り。
ES-W100ZZは、ES-W300ZZと性能的にほぼ同等ですが、本体サイズや重さがかなりコンパクトになっています。ただその分、ES-W300ZZにある腕帯の本体後部へ収納するギミックは削られています。
ES-R800SZ | ES-W500ZZ | ES-W300ZZ | ES-W100ZZ | ||
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腕帯 | らくらくソフト腕帯 | ハード腕帯 | ソフト腕帯 | ソフト腕帯 | |
腕帯の格納 | × | × | ○ (後方フック) | × | |
測定ミス の防止 | 体動エラー | ○ | ○ | ○ | ○ |
不規則な脈エラー | × | × | × | × | |
パソコン・スマホ連携 | × | × | × | × | |
メモリー機能 | 180回 | 120回 | 90回 | 90回 | |
早朝高血圧確認機能 | × | × | × | × | |
時計機能 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
平均値表示 | × | × | × | × | |
測定可能 腕周囲 | 20cm〜33cm | 17cm〜36cm | 22cm〜32cm | 22cm〜32cm | |
本体寸法(幅×高さ×奥行き)mm | 180×120×100 | 165×121×96 | 165×121×136 | 145×95×68.5 | |
重量 | 570g | 470g | 480g | 260g | |
電源 | ACアダプター | 付属 | 付属 | 別売 | 別売 |
電池 | 単4A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | |
電池寿命 | 250回 | 300回 | 300回 | 300回 |
【 パナソニック 】
EW-BU76 | EW-BU56 | EW-BU36 | EW-BU16 |
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パナソニックの機種の特徴は、細かな気遣い的機能が非常に豊富な点。
腕帯は左右どちらでも巻きやすい工夫がされており、体動と脈間隔変動サインで正確な測定もサポート。また測定結果もグラフ表示で表示され、変化と現状が分かりやすく把握できます。
EW-BU75はパソコンと接続可能な機種。オムロンがデータ管理をスマホのみにしてしまったため、パソコンでデータ管理ができる唯一の機種になっています。グラフや集計結果をプリントアウトして病院へ持っていきたい、といった方にはオススメです。
EW-BU56とEW-BU36の違いは、メモリー人数とACアダプターの対応。後者はACアダプターに非対応で、電源は乾電池のみです。
EW-BU16は、他のパナソニック機種のようにグラフ表示がありません。ただ過去の測定値の月平均がボタン一つで、1→2→3→4→6→9→12ヵ月前といった形で簡単に呼び出せるため、平均値の推移や直近の血圧との比較は容易にできます。
EW-BU76 | EW-BU56 | EW-BU36 | EW-BU16 | ||
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腕帯 | 着脱らくらくカフ (左右両用) | 着脱らくらくカフ (左右両用) | 着脱らくらくカフ (左右両用) | 着脱らくらくカフ (左右両用) |
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腕帯の格納 | × | × | × | × | |
測定ミス の防止 | 体動エラー | ○ | ○ | ○ | ○ |
不規則な脈エラー | ○ | ○ | ○ | ○ | |
パソコン・スマホ連携 | パソコンのみ USB接続 | × | × | × | |
メモリー機能 | 2人×270回 | 2人×270回 | 270回 | 90回 | |
早朝高血圧確認機能 | △ グラフ切替で昼夜の 期間平均を表示可能 | △ グラフ切替で昼夜の 期間平均を表示可能 | △ グラフ切替で昼夜の 期間平均を表示可能 | × | |
時計機能 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
平均値表示 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
測定可能 腕周囲 | 20cm〜34cm | 20cm〜34cm | 20cm〜34cm | 20cm〜34cm | |
本体寸法(幅×高さ×奥行き)mm | 130×79×115 | 130×79×115 | 130×79×115 | 208×52×52 | |
重量 | 315g | 310g | 295g | 290g | |
電源 | ACアダプター | 付属 | 付属 | × | × |
電池 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | |
電池寿命 | 500回 | 500回 | 500回 | 500回 |
【 シチズン 】
CH-551 | CH-550 | CH-453F |
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CH-551とCH-550は、シチズンのスタンダード機種。ご覧の通りデザイン性と収納性を兼ね備えた、実用的で面白いデザイン。
体動マークと脈間隔変動マークの表示で、誤測定の防止をサポートします。
CH-551とCH-550の違いは、メモリー人数の差と血圧分類マークの有無、そしてCH-551が朝と夜のメモリーを分けて表示できる点です。
CH-551に早朝高血圧を知らせる機能はありませんが、朝・夜それぞれ7日間の平均値が表示されるので、ご自身で早朝高血圧をチェックすることは可能です。
CH-453Fは、シチズンのシンプル機種。ただ、CH-550との違いはデザインと時計機能が無くなった程度で、体動マークと脈間隔変動マークの表示はあり、機能的には頑張っている印象の機種です。
なおシチズンは、全て乾電池稼働のみでACアダプターには非対応です。
CH-551 | CH-550 | CH-453F | ||
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腕帯 | ソフト腕帯 | ソフト腕帯 | ソフト腕帯 | |
腕帯の格納 | ○ | ○ | × | |
測定ミス の防止 | 体動エラー | ○ | ○ | ○ |
不規則な脈エラー | ○ | ○ | ○ | |
パソコン・スマホ連携 | × | × | × | |
メモリー機能 | 2人×90回 | 90回 | 90回 | |
早朝高血圧確認機能 | △ | × | × | |
時計機能 | ○ | ○ | × | |
平均値表示 | ○ | ○ | ○ | |
測定可能 腕周囲 | 22cm〜32cm | 22cm〜32cm | 22cm〜32cm | |
本体寸法(幅×高さ×奥行き)mm | 105×166×122 | 105×166×122 | 130×53×118 | |
重量 | 410g | 400g | 240g | |
電源 | ACアダプター | × | × | × |
電池 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | 単3A電池×4 | |
電池寿命 | 500回 | 500回 | 1000回 |
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HEM-7600Tは本体とカフが一体になったデザインで、新しい血圧計の形を感じさせるモデルです。
モニターは有機ELディスプレイで視認性が高く、クッキリ綺麗。しかも手首式血圧計と同様に、手軽に仕事場や旅行先へ携帯可能なコンパクトさは大きな魅力です。
平均値表示やメモリー機能などがないので、血圧計本体でデータ管理をしたい方には向きませんが、スマホでのデータ管理を前提とする方には面白い商品だと思います。
右側3機種に関しては、視認性の良いブラック液晶に魅力を感じるならば、HEM-7381T。
早朝高血圧確認機能などいらず、メモリ機能も一人分で十分という方は、HEM-7371T。
測定時に腕の締め付けが痛いと感じる方は、フィットカフより柔らかい素材を使った「e-フィットカフ」採用のHEM-7511T、といった選び方で良いと思います。