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ネットから簡単に申し込める 『遺伝子検査』

2003年、ヒトの命の設計図と言われるヒトゲノムの解析完了宣言以来、遺伝子検査の技術・範囲は急速に拡大しています。

現在ではいくつかの病気のリスクや、その人が生来持っている体質などについて、ネットから簡単に遺伝子検査を申し込める時代になりました。

検査の手間は、驚くほど簡単

遺伝子を検査するためにどれほどの作業を強いられるか、不安に思う方も多いでしょう。しかし実際に私たちがする作業は、驚くほど簡単なものです。

送られてくる検査キットの中には綿棒状の粘膜採取棒が1〜2本入っています。その棒を頬の内側などにクルクルと回しながらこすりつけるだけ。この作業だけであなたの細胞は採取でき、遺伝子検査を行う事が可能となります。

ネットからの検査という事で、簡便な方法が採られていると思う方もいるでしょう。しかしこの方法は医療機関などで行われる、ガンなど深刻な病気のリスク判定をする遺伝子検査の作業と何ら変わりのないものです。

細胞の中に格納されている遺伝子は、どの部位から採取しても同じものです。そのため、より簡単に採取できる場所から採れれば、それで良いのです。遺伝子検査を行うメーカーの中には、口内粘膜ではなく切った爪によって検査が行える所すらあります。

遺伝子検査は怖い?

遺伝子検査と聞いて、心にざわめきを覚える方も多いでしょう。確かに検査の内容や結果次第では、不安の種を抱え込むことになるのは否定できません。しかしその得られた情報は、無駄な物でしょうか。

自分の体質に例えリスクがあったとしても、それに対処する方法はいくらでもあります。リスクを認識し適切な行動をとる事で、漠然とした不安は確固たる自信に変えることができます。

リスクの認識により、的確な対応が可能

アルコールを例に挙げてみます。煙草などと違い、お酒は百薬の長とされて効能を説かれる事も多いです。しかし生まれもった遺伝子の型によっては、お酒が高いリスク要因となる人達がいます。

その割合は、日本人において実に40%

これに関わるのは、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)遺伝子です。この遺伝子が正常型だけの場合は、非常にお酒が強い人。この遺伝子が変異型だけの場合はお酒を受け付けないため、逆にアルコールによる被害も受けづらい人です。しかし遺伝子は両親から受け継ぐため、正常型・変異型の両方をもった人もいます。その割合が、日本人では40%。そして、そのタイプの人にとってのアルコールは、リスク以外の何物でもない要因となります。

このタイプの人は本質的にアルコールが弱いにもかかわらず、正常型の遺伝子も持っているため次第にアルコールへの耐性が出来てしまいます。当初は飲めなかったが飲み続けることで強くなった、などと言っている人は典型的にこのタイプです。

彼らのアセトアルデヒド分解能力は正常型の人の約6%と言われ、飲酒後は毒性の高いアセトアルデヒドが長時間身体に残り、各所に悪影響を蓄積します。

WHO(世界保健機関)や厚生労働省は、このタイプの人の飲酒が食道ガンの原因になると警告しています。このタイプにとって、過度のアルコールは禁忌といって良いでしょう。しかし実際には、そこそこお酒が飲めて楽しめてしまうため、余り切迫感を持てないのが実際のところです。

しかし実際に遺伝子検査を行い、自分がアルコールによってガンになるリスクが十数倍(アルコール脱水素酵素遺伝子も低活性型だと、更に高リスク)であると自覚した場合、多くの人はアルコールとの付き合い方を見つめ直すきっかけになるはずです。

間違ってはいけないポイントは、この遺伝子を持っている人がガンになる訳ではない、と言う点です。この遺伝子を持った人が「日常的にアルコールに接すること」がガンのリスクを高める訳で、アルコールという要因さえ断てば、この遺伝子によるガンのリスクは統計的にも抑えられる、とされています。

リスクを認識した上で、更にその要因を断つなど的確に対応がとれるならば、その行動は人生を歩むうえで何よりのアドバンテージになってくれます。

目的別の遺伝子検査キット

ネットから手軽に取り寄せることが可能な目的別の遺伝子検査キットとして、下記のようなものがあります。

各キットについて比較してみましたので、ぜひ参考にしてみてください。